都立8病院の独立行政法人化は撤回を


小池都知事 独法化表明

「都議会第4回定例会」開会日(12月3日)の小池知事による都立病院の地方独立行政法人化の方針の表明に関し、党都議団が、独法化方針を病院経営本部長が初めて知ったのはいつなのか調べると、開会日前日の12月2日でした。
正に突然の表明でした。

独法化の目的その1 経営の安定化?

独立行政法人は、独立採算を求められる経営形態です。滋賀県大津市で独法化した市民病院では、入院ベッドや看護師数を大幅に減らしたり、市内唯一の助産施設(低所得者が経済負担なく出産できる病院等)なのに分娩を休止したりしました。独法化は不採算な産科、小児科、精神科、感染症医療などの縮小、職員の処遇悪化による人員不足などにつながるもので、医療の充実とは逆行します。

 

独法化の目的その2 柔軟な人材確保?

都は直営運営は様々な制約があり、必要な人材が柔軟に採用できないとしています。しかし実際は、現在の都立病院でも必要な人材を病院部局が直接採用できる仕組みを作ったり、さいたま市民病院のように中期的な見通しを持ち計画的に人材確保している病院もあります。都立では困難とするのは成り立ちません。

独法化の目的その3 地域医療への貢献?

都は、公務員は兼業が禁止されていて地域の病院への貢献が難しいとしていましたが、現在でも市立病院への医師派遣を行っています。患者を中心としてそれぞれの病院が連携できる仕組みが大切であり、独法化の理由にはなりません。

きわめて偏った検討

2018年1月、都立病院経営委員会は「都立病院に最もふさわしい経営形態は独立行政法人である」という提言を出しました。この委員会で「独法化が一番ふさわしい」と発言していた委員は、後に都から経営形態に関する調査を委託されることになる「監査法人トーマツ」出身の委員です。
「トーマツ」は、独法化への支援を業務としており、委託調査でも「独法化が望ましい」という報告書を出しています。知事の言う「重ねてきた検討」は公平性が保たれておらず、独法化ありきの極めて偏ったものです。

都立8病院の独法化方針は撤回を

都民ファーストの議員などは都立病院に都税を入れていることを赤字の穴埋めだと問題視しますが不採算な医療を担うために必要な経費であり「赤字補填ではない」と、病院経営本部長も答えています。知事の身勝手な方針で、都民の医療を後退させるわけにはいきません。