東京都の新型コロナ感染症対策は妥当か?!


自粛と補償はセットでしょ?

都は4月10日に休業要請を行いましたが、各施設では大きな混乱を招きました。最大の混乱は、休業できるだけの補償がないことです。本来ならば人との接触を無くさなければならないのに、補償が中途半端すぎるために休業できず、感染の機会は残ったままです。

医療崩壊阻止は医療者の努力任せ

感染対策には人手が必要です。さらに新型コロナでは、軽症者がホテルに移るため、病院では治療に時間を要する方が中心となります。知事は、都内で4000床を確保すると言っていますが、都が公表した新たな「医療提供体制の強化にかかる補正予算」では、治療を受け入れた病院の赤字の穴埋めも、医療者の確保もできるものにはなりません。今、新型コロナの院内感染により、新規の入院や外来診療を休止するところが各地で報道されていますが、医療者の努力も限界にきていると感じます。

都の医療提供体制の強化にかかる補正予算

PCR検査の拡充を

検査の実施は感染拡大防止に大きな役割を担っています。しかし、都が保健所職員を大幅に減らしたため、相談対応も検体の移送も困難に陥り、必要な方の検査が実施できていません。医師が必要と判断した方すべてが検査を受けられるよう、担当任せでない体制整備が急務です。

都立・公社病院を守る取り組みこそ!

さらに、感染症指定病床の9割以上を占める公的病院は率先して患者を受け入れていますが、国はその再編統合を求めており、矛盾を極めています。

しかも、都は都立病院と公社病院の独立行政法人化(略:独法化=経営重視)に向けて、3月末までに支援企業の落札と方針の決定を行いました。パブリックコメント1511件中、9割以上が独法化に反対。「都民が決める」と言いながら、都民の声を無視した態度です。また、職員の理解を得ると言っていますが、現場はそんな話ができる状況ではありません。

間隔を開けながら副知事に5回目の要望書提出(4/7)

 

業者任せ、医療者任せ、現場任せでは、感染拡大と医療崩壊を招くだけです。都は国に要請するだけでなく、自ら、抜本的な対策を行わなければなりません。

新型コロナ、なぜPCR検査が進まない?


東京都、少ないPCR検査数のナゾについて

<東京都の衛生研と体制強化について>

東京都では、地方衛生研究所(東京都健康安全研究センター)のウイルス研究科でPCR検査を行っていて、ここで実施できるPCR検査は1日当たり120件です。都内の行政検査はここでしか実施できないため、東京都はこの体制を強化するとして、2月に補正予算を組みました。具体的には、ウイルス研究科の試薬や検査機器の購入などにより、来年度にはPCR検査を今の倍の240件にするというものでした。また、2月28日には、民間の検査会社1社と契約を結び、1日当たり100件の検査を依頼できる体制となりましたが、検体搬送の課題から、新型コロナ感染症で入院中の患者の「陰性確認のための検査(一人につき最低2回陰性反応が出ないと退院できない)」のみ、民間に依頼することになっていました。それを合わせても1日当たり340件、1400万人都民の検査体制としては少なすぎる体制です。

<民間の検査会社は国がおさえている>

3月2日、厚生委員会では中途議決(補正予算)のための質疑が行われました。質疑に当たり、都の課長から聞き取りを行った際、東京都が民間の検査会社と契約をしようとしたところ、大手3社(BML,SRL,LSI)は、国がおさえているため契約できず、手上げしたのは1日当たり100件のA社だけだった、と話していました。

3月2日 厚生委員会にて補正予算の質疑を行う

確かに、BMLのホームページ(2月13日のIR情報)には、 「本検査は、厚生労働省からの指示にもとづき、指定された施設から検体を預かり、測定を行いま す。なお、現段階では一般の医療機関からの検査受託は対象にしておりません」と記載されていました。www.bml.co.jp/ir.html

しかし厚生労働省に確認すると「おさえてはいない」との回答。東京都は、検査会社に確認したのみで、「国」というところのどこの省庁がおさえているのかは、把握していませんでした。

 

 

 

 

 

 

<期待されたPCR検査の保険適用>

3月6日から、PCR検査の保健適用が開始され、検査数の増加が見込まれました。検査会社のBMLでは、当時「これまでの厚生労働省からの指示にもとづく行政検査のほか、厚生労働省が指定した帰国者・接 触者外来を設置している医療機関等からの受託を開始します。本検査は、リアルタイム RT-PCR 法 で実施いたします。なお、現段階においては厚生労働省の指定がない医療機関からの検査受託は対 象としておりません」との記載がホームページにもありましたが、都内では厚生労働省の指定を行けている医療機関=新型コロナ外来は、3月11日時点で34病院でした(都は約80病院としていましたが、実際は外来の整備ができたところから順次拡大していた。3月23日には都内77病院になった)。

新型コロナ外来のある病院で陰圧診察室を視察

しかし、12日に新型コロナ外来を行っている感染症協力医療機関に聞き取りに行くと「SLRにPCR検査を依頼しようとしたところ、10日ほどかかると言われた」と話していました。さらに東京都は、保険診療の自己負担分を公費負担とするための整備が追い付かず、民間検査会社で実施した件数について把握できていない(3月25日時点でも)ということで、どれだけ民間でのPCR検査が実施できたのかわからないまま、永寿総合病院での院内感染をはじめ、都内では多数の陽性患者が出る状況になってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

<東京都の努力が足りないのか?>

こうした事態を受け、厚生労働省ではどのような目的で民間の検査会社をおさえていたのか?また、現在で民間の検査数が伸びないのはどうした背景があるのかを確認するために、3月24日、厚生労働省への聞き取りを行いました。

当時厚労省から示された数は、全国の民間検査会社によるPCR検査数は1日120件程度になっていて、多くは地方衛生研での検査でした。民間の検査数については、報告があったら順次更新していくため、正確の情報にはなっていないといっていました。ttps://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000615055.pdf

また上記の表には、国立感染症研究所では、2月18日までは1日当たり400件を超えていましたが、その後2ケタ台におさまっていました(国立感染研の能力は1日当たり400件)。また、厚労省の職員は、東京都の地方衛生研だけで検査体制が不足するのであれば、隣接する自治体の衛生研や国立感染研へ検査の依頼を行うよう、厚労省としては提案していると話していました。

これらの話からすると、東京都がより積極的に民間検査会社へ依頼するか、近くの衛生研、感染研に依頼すれば、検査数は確保できるという内容だということでした。

<都が行うべきは、民間の検査数の把握と保健所への支援>

医療現場では、もし自分の病院から新型コロナに感染した患者が発生したとわかったら、その後の対応や風評被害というリスクがある、とか、民間の検査会社へは検体の搬送に手間がかかるといった課題から、検査に消極的になっているということも、医療機関と都の課長の両方から聞きました。さらに、これらの調整を行う保健所の体制が厳しいために、検体の搬送や陽性者の連絡があった後の積極的疫学調査の実施など、対応することが多岐にわたっていて対応しきれないということも課題となっています。

診察した医師がPCR検査を必要と判断した場合には、検査の依頼をしやすくすることが必要です。そのためにも、検体搬送を東京都から支援して民間の検査会社の活用がしやすくなること、保健所体制への支援を行い、検査をスムースに行えるようにすることが必要です。

 

東京都20年度一般会計予算案 福祉・暮らしに重大な問題点があります


 1月24日、小池知事の任期最後の「2020年度東京都予算案」が発表されました。その内容には、都民の福祉・くらしを守るべき予算案として、重大な問題点があります。 (党都議団幹事長)談話より

都立病院の独法化を形状

きわめて重大な問題は、すべての都立病院・公社病院について、独立行政法人の運営に移管するための6億円の予算を計上したことです。
独立行政法人化は、コスト削減などを目的に、都が直接責任をもつ運営をやめて、より「民営化」に近い運営にきりかえるものです。全国各地の独立行政法人化された病院では、経営の効率化や採算性が強調され、病院の廃止や大幅な病床数削減、差額ベッド料の引き上げなど、公的に担う医療の後退、患者負担増につながっています。
小児や周産期、障害者、難病、災害医療など、不採算であっても都民に必要な医療を提供し、セーフティネットの役割を果たしている都立病院、公社病院は、都の役割を強化し拡充することこそ必要です。
長寿重視に逆行

また、特別養護老人ホームの整備費補助も、介護老人保健施設の整備費補助も、認知症高齢者グルー
プホームや地域密着型サービスの整備予算も、のきなみ大幅減額となっています。知事は、「長寿」を重視した予算案だと言っていますが、実際の中身は違っています。

 

高すぎる保険料のそのまま

高齢者、非正規で働く人、小規模事業者などが加入する国民健康保険の保険料(税)は、毎年のように値上げされ、重すぎる負担に多くの都民が苦しんでいるにもかかわらず、予算案に新たな対策は、何らもりこまれていません。後期高齢者医療制度の保険料値上げも大問題になっていますが、負担軽減策はありません。

 

カジノ調査費1000万円

一方、1メートル1億円の外かく環状道路建設は推進、さらに東名高速以南にまで延ばす調査費や、2月から試験飛行を実施した都心上空超低空飛行の拡大につながる羽田空港機能強化の調査費が計上されています。
カジノ問題は一大汚職事件になろうとしているなかで、小池知事は、カ 日本共産党都議団の論戦・提案や、都民運動によって、来年度から私立高校の授業料は、年収910万円の世帯まで無償になります。私たちはさらに、入学金の無償化を求めていきます。児童福祉司や心理士の増員など重要な前進もありました。
しかし東京都の予算規模は全会計で15兆4522億円におよび、スウェーデンの国家予算を超えるものであり、それに比べれば前進面は極めて不十分です。

くらし・福祉充実に全力

日本共産党都議団は、小池知事の予算案をきびしくチェックし、予算の組み替えをふくめ建設的な提案を行い、地方自治体本来の役割である都民のくらし・福祉充実に東京都の巨大な財政力を生かすために、18議席の力を発揮して全力をつくすものです。

※写真は、小池都知事に予算要望書を手渡す共産党都議団(昨年12月19日)。中央右が藤田りょうこ

新型コロナウィルス対策 緊急申し入れをしました


 日本共産党都議団は、「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れ」を、小池百合子知事あてに行いました。
多羅尾光睦副知事が応対し、「申し入れにあるように感染拡大防止と感染者の適切な治療は第一義に重要課題で、全力を尽くす。正しい情報提供と相談体制も充実させたい。」と答えました。

※新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急申し入れの様子(2月3日)。右から二人目が、藤田りょうこ

75歳以上の保険料値上げは命に直結します


 共産党都議団は1月27日、小池知事あてに後期高齢者医療保険料抑制のために、財政安定化基金の活用を求める申し入れを行いました。
現在の保険料は一人当たり年9万7127円ですが、2020年、2021年度の保険料は3926円の値上げとなり、年10万1053円となります。

年金支給額が減り、消費税増税などで生活が厳しい中、保険料の値上げは命に直結します。2017年度までは東京都の財政安定化基金を活用して値上げを抑えていましたが、来年度には活用されていません。
共産党都議団は、現在約212億円積み立てられている東京都の財政安定化基金を活用し、値上げを回避するよう、強く求めました。

※75歳以上高齢者の保険料負担抑制を求める申し入れの様子。左から3人目が藤田りょうこ(1月27日)

党都議団で小池知事に予算要望を提出しました


 昨年、12月19日共産党都議団は小池知事に対して、約2600項目の都民要求を載せた予算要望書を提出しました。
私からは、昨年の台風により田園調布で浸水被害にあった方の声を届け、改めて水道料金の減免を求めました。
全国では、例えば福島県郡山市では、台風19号で「半壊」以上の罹災証明が発行された一般住宅と事務所に対して、10月の水道料金を全額免除しています。支払い済みでも、返金対応しています。宇都宮市、仙台市、佐賀市などでは、通常の使用量より上回った分について減免していました。
浸水被害を受けた世帯に対して水道料金の減免を行うことはもはや標準対応であり、知事にも被災した住民の困難に寄り添った支援を求めました。

※水道料金減免を行っている全国の自治体を知事に示す藤田りょうこ(12月19日)

共産党国会議員団と神経病院を視察しました


 昨年9月に厚生労働省が「特に再編・統合について議論が必要な病院」リストを公表したことを受け、都立病院で唯一リストに載った神経病院を、昨年12月23日に改めて視察しました。
神経病院では難病の診断を行ったのち、在宅療養できる環境を整えるために、100名程度の患者さんの往診を行いながら、クリニックや訪問看護ステーションと連携をとっています。
院長は「急性期病棟を減らすことと、行政的医療は結び付けてはならない」とし、神経病院について「どうしても必要な病院なんですよ」と話しました。都立直営を堅持し「都民の命のとりで」である都立病院を守るために全力を挙げます。

※昨年12月23日、党国会議員団らと神経病院視察の様子

障害者に寄りそい 京急蒲田駅ホームの安全を


 昨年、京急蒲田駅には可動式ホームドアが設置されましたが、普通電車が停車する2、5番線については、固定式ホーム柵になっています。
視覚障害者の方がホームから転落し、なくなる事故が相次いでいますが、固定式ホーム柵では車両のドアにあたる部分に柵がないため安全対策にはなりません。また、視覚障害者団体の方は「ホームドアになっていると思い安心して歩くため、2、5番線になって突然切れ目が生じるのはかえって危険」と話しています。
国や東京都は可動式ホームドアに対して補助金を出しており、来年度は拡充する予定ですが、視覚障害者の声にもとづいた安全対策が講じられる必要があります。

※京急蒲田駅5番線、固定式ホーム柵の視察の様子(1月31日)

「高齢者の聞こえの支援を考える」学習会開催(党都議団主催)


11月16日は会場いっぱいの約170名の方に参加いただきました。慶應義塾大学の小川教授が最新の研究内容について講演。来賓には、東京都医師会の尾崎会長、日本補聴器工業会の赤生副理事長、東京都中途失聴・難聴者協会の新谷理事長にお越しいただき、ご挨拶をいただきました。都議会の他会派からも複数の議員が参加しました。
小川教授は、難聴・補聴器と認知症の関係を解説。早い段階で補聴器をつけることの有効性や、つけてからのトレーニングの重要性についてわかりやすく説明。そのためには、補聴器購入の補助制度をより多くの方が使えるものにする必要があります。引き続き、議会の中でも頑張ります。

※写真左上、「高齢期の聞こえの支援を考える」学習会(11月16日)都内、中央上は 慶応義塾大学・小川教授、左は東京都医師会・尾崎会長

都立8病院の独立行政法人化は撤回を


小池都知事 独法化表明

「都議会第4回定例会」開会日(12月3日)の小池知事による都立病院の地方独立行政法人化の方針の表明に関し、党都議団が、独法化方針を病院経営本部長が初めて知ったのはいつなのか調べると、開会日前日の12月2日でした。
正に突然の表明でした。

独法化の目的その1 経営の安定化?

独立行政法人は、独立採算を求められる経営形態です。滋賀県大津市で独法化した市民病院では、入院ベッドや看護師数を大幅に減らしたり、市内唯一の助産施設(低所得者が経済負担なく出産できる病院等)なのに分娩を休止したりしました。独法化は不採算な産科、小児科、精神科、感染症医療などの縮小、職員の処遇悪化による人員不足などにつながるもので、医療の充実とは逆行します。

 

独法化の目的その2 柔軟な人材確保?

都は直営運営は様々な制約があり、必要な人材が柔軟に採用できないとしています。しかし実際は、現在の都立病院でも必要な人材を病院部局が直接採用できる仕組みを作ったり、さいたま市民病院のように中期的な見通しを持ち計画的に人材確保している病院もあります。都立では困難とするのは成り立ちません。

独法化の目的その3 地域医療への貢献?

都は、公務員は兼業が禁止されていて地域の病院への貢献が難しいとしていましたが、現在でも市立病院への医師派遣を行っています。患者を中心としてそれぞれの病院が連携できる仕組みが大切であり、独法化の理由にはなりません。

きわめて偏った検討

2018年1月、都立病院経営委員会は「都立病院に最もふさわしい経営形態は独立行政法人である」という提言を出しました。この委員会で「独法化が一番ふさわしい」と発言していた委員は、後に都から経営形態に関する調査を委託されることになる「監査法人トーマツ」出身の委員です。
「トーマツ」は、独法化への支援を業務としており、委託調査でも「独法化が望ましい」という報告書を出しています。知事の言う「重ねてきた検討」は公平性が保たれておらず、独法化ありきの極めて偏ったものです。

都立8病院の独法化方針は撤回を

都民ファーストの議員などは都立病院に都税を入れていることを赤字の穴埋めだと問題視しますが不採算な医療を担うために必要な経費であり「赤字補填ではない」と、病院経営本部長も答えています。知事の身勝手な方針で、都民の医療を後退させるわけにはいきません。